[本]のメルマガ vol.617

なにはともあれ書きたいという情熱がなければ、モノを書くことはできない。
楽しそうに書いている人の文章を読むと、羨ましくなる。

長らく受信したままになっていたメルマガだが、読んでみれば、なんだかおもしろい。

たまたま spam となってひっかかっていた、というのも、いかにも通信である。

単独者のあくび 尾形亀之助

吉田美和子著

赤と黄色の装丁が、書店でひときわ光っていたが、期待を上回る中味だった。

いかにも居場所のないといった感じの、賢治追悼会の写真が印象的。中国の最前線で、辻まことが『障子のある家』を読んでいたというのも凄い。

戦前のある時期までは、詩人+アナーキストという人たちがいっぱいいた。そこから、左翼、右翼への移動がどうなっているのか。

亀之助は1900年に生まれている。

Hans Knappertsbusch

ラジオをつけたら、ブラームス交響曲が流れていた。
今の倍くらい時間をかけて演奏している。ライブで聴いたら、弦に呑み込まれるような感じになるだろう。
ロマン派のテンポは、こんなものだったのかもしれない。

1963年録音というから、指揮者晩年の演奏である。

憲法13条 「すべての国民は、個人として尊重される」

改憲草案では、「個人」が「人」に書き換えられているという(朝日新聞朝刊 天声人語)。個人が尊重されない国で、人が尊重されることはない。
それにしても、首相は選挙の勝利=改憲支持をほとんど確信している様子。そういう世の中になってしまったのだろうか。