眞田三勇士忍術名人 猿飛佐助

雪花山人 著

復刻版。原本は、大正3年に、立川文明堂から出版された。二十五銭、というのは、今のお金でいくらくらいになるのだろうか。

 

とにかく調子がいい。

山高しと雖も尊からず、木あrを以て尊しとなす、人間も其の通り、幾等豪勇でも智恵がなくっては駄目だ、平賀源信入道強いには違いないが、智恵がないから到頭眞田親子の計略に乗せられ、プンプン怒って出陣の準備に及んで居る。(99ページ)

 

 

佐助は、鳥井峠のあたりに住んでいた。戸澤白雲齋に忍術を学んでいる。ちなみに、白雲齋の一子山城守の門人には、石川五右衛門のほか、亀井流槍術の元祖、亀井新十郎がいる、とか。

 

立川文庫はシリーズになっていて、佐助は、第四〇編。巻末の一覧表を見ると、第一編は、一休禅師。その後、水戸黄門、大久保彦左衛門、荒木又右衛門、真田幸村と続く。第十一編は、なんと、「ロビンソン漂流記」となっている。百八十一編のうち、唯一の西洋の物語である。

 

阿倍野の古本屋さんで、三百円で購入。