先生の遺書

漱石『こころ』の連載が始まった。

話そのものは、それほどおもしろいわけではない。しかし、連載として一日ごとに読んでみると、漱石の物語への踏み込みがよく判る。一話ごとに、新局面が現れ、先生の不思議さが深くなっていく。

併行して連載中の名人戦のようだ。

昨日始まった流行作家の連載小説が、妙に物足りなく感じられるのは、分量の違いだけの問題なのだろうか。