2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

単独者のあくび 尾形亀之助

吉田美和子著 赤と黄色の装丁が、書店でひときわ光っていたが、期待を上回る中味だった。 いかにも居場所のないといった感じの、賢治追悼会の写真が印象的。中国の最前線で、辻まことが『障子のある家』を読んでいたというのも凄い。 戦前のある時期までは、…

Hans Knappertsbusch

ラジオをつけたら、ブラームスの交響曲が流れていた。今の倍くらい時間をかけて演奏している。ライブで聴いたら、弦に呑み込まれるような感じになるだろう。ロマン派のテンポは、こんなものだったのかもしれない。 1963年録音というから、指揮者晩年の演奏で…

憲法13条 「すべての国民は、個人として尊重される」

改憲草案では、「個人」が「人」に書き換えられているという(朝日新聞朝刊 天声人語)。個人が尊重されない国で、人が尊重されることはない。それにしても、首相は選挙の勝利=改憲支持をほとんど確信している様子。そういう世の中になってしまったのだろう…

トリオ ジャン・パウル

http://triojeanpaul.de/ ジャン・パウルの名を冠したのは、シューマンに特別の親近感があるから。「詩的な音楽」というロマン派の理念を介して、古典音楽と現代音楽を結ぶのだ、と。