2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

頭の中を翻訳する

先崎学 前項の続き。 音楽/将棋/数学 は、それぞれ固有の記号体系をもっているが、記号体系そのものの役割が違う。 数学は、記号によって書かれたものが、まさに数学の実体である。図とか、グラフとかは、便宜的な下絵にすぎない。最終的に、数式になるか…

将棋 エッセイコレクション

後藤元気 編 将棋は、音楽や数学と同じように、独自のルール(体系、構造)と、記号(棋譜、楽譜)をもつ。そして、この三領域は、コトバで表現するのが難しい。 随分前に、川端康成の『名人』を読んでみたが、どうもよく分からなかった。 問題は、私自身に…

Über das Grauen I

Walter Benjamin の断章。 深い沈潜(瞑想、集中)からの覚醒時に、恐ろしい幻影が生じることがある。女性(母親)の像でることが多いのだ、と。 深く沈潜していていながら、精神がもっとも活発に活動しているのは、祈りのとき。しかし、神や自己に完全に沈…

Jean Paul

Max Kommerell Kurt Wölfel の Schoppe という講演記録 JbJPG 2000/01 を読んで、改めて、"Siebenkäs und Leibgeber" を読み直してみた。Kommerell にしても、Wölfel にしても、ジャン・パウルのテクストのおもしろさを知り尽くしていると思う。読むたびに、…