2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

文学の淵を渡る

大江健三郎 古井由吉 「詩を読む、時を眺める」で、二人は、翻訳詩の話をしているのだが、そこで、大江健三郎が、唐突に、森有正を引き合いに出して、古井の病気、疲労に触れる。 森有正氏はカテドラルに行ってやはり大きい疲労感を感じられたけれど、あなた…

フェルメール展

6月4日まで、アムステルダムで開催。 https://www.rijksmuseum.nl/en/whats-on/exhibitions/vermeer/story/the-largest-vermeer-exhibition-ever 金持ちでないことを残念に思う。

微視的探偵法

江戸川乱歩ユリイカ 5 (1987)所収 リンドバーグ事件で、現場に残された手製の梯子を手がかりに、「木材エキスパート」アーサー・ケーラーが犯人を捜査した話。梯子は木製で、接ぎ木がされていた。その材質、鉋の削り痕を調べ、18ヶ月間、アメリカ全土にわた…

猟奇の果

明智小五郎事件簿 IV 踝をピストルで撃たれた明智小五郎がどうやって賊の地下室から逃げ出すことができたのか。第二の品川の資金源はどうなっているのか。この小説は、そのような現実的な連関をまったく意に介さない。書かれているのは、まったく区別のつか…

和独大辞典

全3巻 iudicium verlag たしかに、「最高峰」と銘打つだけの辞典ではある。たとえば、taihen(大変)の項。 たいへな美人 die umwerfende Schönheit 柏木はそう言うと、一度体をばらばらにほぐして又組立てるような大変な労をとって立上がった Bei diesen Wo…