2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

吾輩は猫である

朝日新聞連載終了。といっても、この作品はもともと朝日新聞とは関係がない。 猫が最期に呑むのは、酒だとばかり思っていた。 思えば、中学生だか、小学生だかの頃、『路傍の石』や『次郎物語』といっしょに、子ども向けの本で読んだきりだった。ビールでは…

Adolf Wölfli 1864-1930

名古屋市美術館で回顧展を見た。 絵画というのか、本というのか、とにかく稠密に描き込まれた線描がそれだけで、表現になっている。精神病棟で制作されたという。 フロイトが生まれたのが、1856年。シュレーバーは、1842年に生まれている。ユングは、1875年…

聖アントニウスの誘惑

クラーナハ展(大阪国立国際美術館) 全景には、幻想に捕らえられ宙に浮かんだアントニウス。まるで聖人自身が幻想の一部になってしまったかのようである。しかしまた、遠くに見える町は、なにごともなかったかのように静かで、これまた不気味である。 遠景…