ボイス+パレルモ

国立国際美術館
館内ガラガラで、主催者には申し訳ないが、とてもよかった。
思い返せば、ミュンヘンでも、ダルムシュタットでも、ベルリンでも、ボイス展示場はいつもこんな風、ガラガラだった。映像として流される熱狂的な観客たち、シーンに漂う異様な雰囲気はいったいどこにいってしまったのか。どこで見ても、残骸がごろごろしているだけだった。
しかし、今回はよかった。毎度ながらのフェルトだったり、鉄材だったり、脂肪の塊だったりではあるが、一つ一つのモノにそれぞれ存在感があった。ワケが判らないのは同じだけれども、不思議な化石を見るような感じがした。日本に運ぶことができるモノが限られているということなのか、量的に圧倒されるようなことがない。
セクションごとに展示の趣旨が説明されていたのもよかった。判ったことも、判らなかったこともあったが、それでいいと思う。
久しぶりで、美術館へ行く道を間違えた。