AIと文学の未来

文學界』2月号
三つの連続インタビューのうち、テーマに一番接近しているのが、ゲームを作っているという三宅陽一郎氏の話。
カウンセリング用に作られた「ELIZA」では、AIが「主体」として人間と対話していた。しかし、キャラクターが生まれると、語る主体としてのAIは「裏に引っ込んでいく」。もちろん、「プログラムとしては」、AIが、キャラクターに話をさせている(ということなのだが、このあたりは、実は、よく判らない。私がまったくゲームをしていないためか?)。
背景に引っ込んでいるAIが(人間とのインターフェイスで)賢くなるようにするには、「ユーザーにとってベストな物語を分岐させていく、世界そのものを変えていく方法」がある。それは、「語る主体のAIが、作家のように物語をつくって」いくことだ。この語る主体としてのAIは「メタAI」と呼ばれる。
ここから、インタヴューは、ターゲッティング広告へと話が進んでいくのだが、ここはもう少し踏みとどまって考えるべきことがあるような気がする。